煎り酒のこと。
突然ですが、「煎り酒」をご存知でしょうか。
お醤油が一般的になる以前、古くから使われていた日本酒に梅干しなどを加えて煮詰めた調味料です。
私の好きな、和田はつ子さんの時代小説「料理人季蔵捕物控」に度々登場するのですが、
普段の朝げや、季蔵さんがお店で作るお料理のシーンで、とても魅力的に描かれていて憧れでした。
納豆に加えたり、白身のお刺身に使ったり、お醤油よりもマイルドな味わいの印象で
保存食として毎年作って、在庫もかさんできた梅干し消費のために、今年は煎り酒を作ってみました。
分量や作り方は調べても色々だったので、昆布とかつお節のだしが効いた、梅干しの塩気と酸味もしっかりめの煎り酒にしてみました。
すでにだしが取れているからすごく手軽で、この季節はめんつゆ代わりに使って、さっぱりといただくのがとても美味しいのです。
トマトなどの夏野菜ともよく合うし、薬味にしそや茗荷を使うと、すごく完成度も上がります。
どうでしょう、「煎り酒」気になりましたか?
手軽に使ってみたい方は、市販品もあるのでお試しくださいね。
「料理人季蔵捕物控」はかなり長いですが、美しい日本に思いを馳せながら、しみじみと和食を味わいたくなる作品。
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